【予選レース】
スーパー耐久シリーズにおいて3シーズン、そしてGT4によって争われる、ST-Zクラスに臨んで2シーズン目となるHIROSHIMA TOYOPET RACING。今年も「Access HIROSHIMA+GR SUPRA GT4」を、松田利之と古谷悠河、檜井保孝の3人に加え、新加入の中村賢明に託して走らせることとなった。
シリーズは昨年より1戦増の全7戦が予定され、その開幕戦が3月19〜20日に鈴鹿サーキットで開催された。中村にとってスーパー耐久のデビュー戦となるが、鈴鹿はかつて経験したスーパーFJやFIA-F4では豊富な走行経験を持っており、いわば理想のステージでもあった。
▼ #111 Access HIROSHIMA+ GR Supra GT4
2月下旬に富士スピードウェイで行われた公式テストでは常に好タイムを記録しており、2シーズン目の仕上がり具合が順調だったことが明らかになっていたが、サーキットを移しても、同様に当てはまっていた。走行開始は、木曜日の特別スポーツ走行から。ただ、この日はコンディションに恵まれたものの、計測が行われる専有走行が設けられた金曜日は、終日ウェットコンディション。それでも古谷によるセットアップ、そして中村の習熟に多くの時間を割いて、2回のセッションいずれも走行し、そしてトップタイムを記録していた。
土曜日には天気予報が伝えていたとおり、再びドライコンディションとなり、やや風は強いものの、走行にはまったく支障のない状況に。午前に行われたフリー走行は1時間をフル活用。中村、松田、古谷、檜井の順で「Access HIROSHIMA+GR SUPRA GT4」をドライブし、本戦に向けて万全の準備を整えていく。
その間、記されたベストタイムは古谷の2分13秒982で、クラスでは5番手。50台が一斉に走る“超”トラフィック状態だったことを思えば、まだまだ伸び代はありそうだ。
そして、いよいよ迎えた公式予選。フリー走行に引き続き、コンディションには恵まれた。Aドライバー予選に臨んだ松田は、計測1周目をウォームアップに充てて、2周目からアタックを開始。2分13秒654をマークし、その時点での3番手につけるも、1周のクールダウンの後、再度行ったアタックではタイムを伸ばせず。その間にひとつ順位を落とし、4番手となった。
古谷が臨んだBドライバー予選では、やや不穏なムードが。というのも直前になって、西コースで小雨が降り始めたとアナウンスされたからである。そこで古谷は作戦を切り替え、計測1周目からアタック。2分10秒940をマークし、その時点でのトップに躍り出る。続いてのアタックではタイヤはすでにピークを過ぎており、タイムダウンとなってしまった一方で、2台の逆転を許し、古谷は3番手となっていた。
しかし、トップとの差はコンマ2秒にも満たぬ僅差で、松田とのタイム合算では4番手を獲得。表彰台も狙える好位置から「Access HIROSHIMA+GR SUPRA GT4」は決勝に臨むこととなった。なお、この後に行われたCドライバー予選で中村は2分12秒604でトップ、Dドライバー予選では檜井が2分14秒334で2番手につけていた。
Comment選手のコメント
ちょっと失敗したところがあって、納得のいかない予選でした。もうちょっと行けたのかなぁ、って。でも、車はだいぶ良くなっているので、追い上げるレースはできると思います。
西コースの方で雨がちらちら舞っていたので、とりあえず1周目からアタックしたんですけど、それは良かったと思っています。もうちょっとでトップだったかな、というところで完璧なラップではなかったですけど、ちょこちょこミスもしているし、そこをまとめられたらトップ行けたかなという感じですね。車のフィーリングは良くて、いい感触です。レースはいい感じなので、このまま行きます!